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触媒分析装置 BELCAT II

8つのガスポート、ガス混合機能を標準搭載

8つのガスポートを備え、すべてのガスを前処理やパルスガスライン、標準搭載されたガス混合機能(MIXガスライン)にも使用できます。

ガスポートをつなぎ変えることなく、ソフトウェア上でガスの混合を制御し、試料の前処理から、様々な測定、校正まで自由にアレンジが可能です。ガス混合機能は、昇温還元(TPR: Temperature Programmed Reduction)などの測定にも使用できます。従来のようにH2/Arなどの特殊ボンベなどを準備する必要はなく、装置内で混合ガスを調整して測定を行うことが可能です。

  BELCAT II 従来製品
前処理・パルスガスライン1. He, 2. N2, 3. Ar, 4. H25 ライン:1. He, 2. N2, 3. O2 / He, 4. H2 / Ar, 5. CO / He
MIXガスライン5. CO, 6. O2, 7. N2O, 8. NH35 ライン:1. H2, 2. CO, 3. NH3 / He, 4. O2, 5. N2O
キャリアガスライン1. He, 2. N2, 3. Ar3 ライン:1. He, 2. N2, 3. Ar
合計計 8ラインで対応.ガス混合機能も利用可能計13ライン必要

優れた吸着温度制御

独自の電気炉(温度制御範囲:50℃~1100℃)を用いて、前処理時の温度だけではなく、測定中の吸着/反応温度も制御します。昇温速度は、50~500°Cで最大110°C/分、50~1000°Cで最大80°C/分が可能です。効率的に測定を進めるため、専用の冷却ファンを用いて30分で400°Cから50°Cまでの急速冷却を達成しました。 オプションの低温電気炉(CATCRYO II)により、液体窒素蒸気を電気炉に吹きかけることで、120°Cから連続温度制御が可能です。セリア担体の金属分散度測定や金属酸化物などの室温以下からのTPR測定にご使用いただけます。

また、液体窒素消費量を大幅削減し、冷却性能を高めることで、800°Cから30°Cまでを10分で冷却可能です。

安全性を追求した設計

電気炉などの加熱部を保護する前面カバーが付いており、加熱時にはロックがかかるため、装置の前面カバーを開けることができません。

また、すべての加熱部には、制御と別回路の過昇温防止機能を備えており、設定値を超えるとアラームと共にガス供給と加熱を停止します。

圧力や流量警報、ガス検知器*の接続によるインターロックも備えていますので、安心してご使用いただけます。 *ガス検出器はお客様にてご用意ください。

3重試料管の採用

試料管には熱分析分野で実績のある3重構造の試料管を採用しました。この構造により、電気炉に近い外周部であらかじめ予熱されたガスをサンプル部に導入できます。さらに、パルス測定においては外管を外すだけでサンプリングが可能となり、作業性が大幅に向上しました。

モジュール構造による高い拡張性

本装置はモジュール構造を採用しており、将来的なアップグレードや機能追加に柔軟に対応できる設計となっています。

蒸気導入ユニット、別置き型MIXガスユニット、低温電気炉(CATCRYO II)、大気非暴露測定モジュール(AIRGUARD)、破過曲線測定用プローブ、オンラインガス分析計(BELMASS II)など、各種オプションを組み合わせて実装することが可能です。

ソフトウェアによる多様な測定条件設定

簡易な設定により、パルス測定、昇温スペクトル測定、シーケンス測定を、前処理からデータ取得まで完全自動化できます。また、オンラインガス分析計 BELMASS II などの外部機器と連動させる場合でも、同様に前処理工程より自動化することが可能です。さらに、「自動ゼロ点調整」および「自動多点検量」にも対応しており、高精度で再現性の高い測定データを提供します。

コンパクト設計

多彩な機能を盛り込みながら、装置全体のコンパクト化を実現しました。省スペース設計(W 500 × D 500 mm)により、限られたラボスペースにも無理なく設置することが可能です。

精度を追求した専用設計

マニホールド化によってデッドボリュームの最小化に成功しました。ガス流量は高精度マスフローコントローラによって制御されますので、安定したデータを取得することができます。

検出器には温度制御を搭載した高感度な4素子熱伝導検出器(TCD)を採用しています。さらに基盤の改良により高分解能化を実現しました。より滑らかで高感度なスペクトルが得られます。

信頼性の高いパルス吸着測定

校正済み体積と専用の圧力・温度センサーにより、高精度なパルス導入が可能です。標準搭載のMIXガスラインを用いて、任意の混合ガス濃度でパルス吸着測定を行うことができます。(注意:下記測定例は、CO濃度の異なるパルス吸着を行った測定結果です。パルス導入回数を増やすと、累積誤差により測定精度が低下する可能性があります。)

蒸気導入ユニット空気恒温槽、バブリング、ヒーターと凝縮器で構成されます。凝縮器で余分な蒸気を除去することで、正確かつ安定した濃度で蒸気を供給することができます。
MIXガスユニット3種以上のガスを混合するためのユニットです。1ユニットに最大6ラインまで搭載可能です。腐食性ガスにも対応可能です。
低温電気炉:CATCRYO II液体窒素蒸気をふきかけることで、試料温度を-120℃から連続制御することが可能です。内部構造の最適化により冷却性能を高め、液体窒素の消費量を大幅に削減しました。セリア担体の金属分散度測定や室温以下からのTPR測定などにご使用いただけます。
オンラインガス分析計:BELMASS IIBELMASS II は、BELCAT II に接続できるシステム化された四重極型質量分析計(Q-mass)です。BELCAT II のソフトウェアと連動させることで、熱伝導度検出器(TCD)では分離できない複数成分のガスを定量的に測定できます。そのため、高い精度が求められる触媒反応の分析などにもご利用いただけます。
AIRGUARD 測定システム一部の機能性材料(触媒、吸着材、電池材料など)は、空気中の水分や酸素と反応して構造が変化したり、腐食性ガスを発生したりする場合があります。AIRGUARD測定システムを用いることで、測定試料を大気に晒すことなく、安全に評価することが可能です。
CO2/H2O分離性能評価(破過曲線)本システムは、直接空気回収 (DAC: Direct Air Capture)CO₂回収・利用・貯蔵 (CCUS: Carbon Capture, Utilization and Storage)CO₂回収・貯蔵 (CCS: Carbon Capture and Storage) の用途において、CO₂やH₂Oを含む複数のガス成分を対象とした破過曲線測定を可能にします。専用の高精度なCO₂プローブと湿度計を標準搭載し、CO₂およびH₂Oの吸着・脱離挙動を高い再現性で評価できます。

詳細はお問い合わせください。
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電池材料

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セメント

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  • 石油化学

    その他

MFIゼオライトのNH3-TPD測定結果

正確な粒子長の測定

脱離量 (High ピーク):0.835 mmol/g、ピーク温度:440 °C

MFIゼオライトのNH3-TPD測定結果

横軸を時間から温度に簡単に変更可能

COパルスによるPt/Al2O3の金属分散度測定

単位吸着量: 0.527 cm³/g、金属分散度: 22.7%、金属表面積:1.13 m²/g, 金属粒子径:4.99 nm
自動ベースライン補正とパルス吸着測定結果の積分計算により簡単に評価可能

CO2 吸着破過曲線評価 (単成分)

CO2吸着量: 3.18 mmol/g
ブランク測定 (黒), 吸着剤充填時の出口ガス濃度=CO2吸着破過曲線 (赤) 、CO2吸着量変化(青)
CO2やH2Oブローブ(オプション)により2成分(CO2/H2O)破過曲線評価が可能 

本ソフトウェアは、使いやすさと高い作業効率を両立させた、次世代型の分析プラットフォームです。複雑な測定も驚くほど簡単に操作でき、誰でも高精度かつ再現性の高いデータを短時間で取得できます。取得した測定データは、洗練された各種理論モデルに基づいて自動解析され、解析結果は報告書作成に便利なExcel形式で簡単に保存可能です。

  • 簡単操作の測定ソフトウェア
  • 自動ゼロ点調整
  • 特殊測定モード(シーケンス測定モード)
  • 自動多点検量測定による測定結果の高い信頼性
  • オンラインガス分析計 BELMASS II 連動ソフトウェア(オプション)
  • 解析ソフトChemMaster II(昇温スペクトル解析・波形分解・パルス吸着解析)

BELCAT II 測定画面

特殊測定モードを用いた測定結果(イメージ図)

波形分解画面(TPD測定、TPR測定)

BELMASS II 測定画面

触媒分析装置 BELCAT II ソフトウェア仕様

簡単操作で測定可能 測定項目ごとに専用のタブ(TPR, TPD, TPO, BET) を備え、簡単な条件を入力するだけで全自動測定が可能です。測定中は装置の動作状況、TCDチャートや温度などがリアルタイムで表示され、測定状況を一目で確認できます。
自動ゼロ点調整が可能 測定前にTCD(熱伝導度検出器)のゼロ点を自動で調整します。常に同じベースラインで測定できるため、データ比較が容易です。また、異なるキャリアガスを用いた連続測定も安定して行うことができます。
特殊測定モード(シーケンス測定モード) バルブの開閉動作、ガス流量制御、サンプル温度の設定など、各種パラメータをプログラム上で任意に制御できます。ユーザーが独自に作成した測定シーケンスを適用することで、所望の測定条件に基づく実験を柔軟に実行することが可能です。これにより、複雑な触媒反応の実験にも対応できます。
自動多点検量測定による測定結果の高い信頼性 TPDやTPR測定の後、信頼性の高い多点検量測定ならびに計算を自動で行います。面倒な手計算が不要となります。
解析ソフトウェア ChemMaster II TPD測定、TPR測定等で得られたスペクトルからピーク面積を計算します。レイヤー重ね書き機能を備え、スペクトル比較も容易です。波形分解機能によってピーク分割も可能です。また、パルス測定結果のレポートが自動作成されます。吸着量や金属分散度などの複雑な計算を行う必要はありません。担持量や化学量論比計算も可能です。

パルス測定

パルス測定とは、試料に一定量のガスを繰り返し導入し、試料が飽和するまで測定を行う方法です。未飽和時と飽和時で得られるピーク面積の差から、試料がどれだけガスを吸着したか(吸着量)を求めることができます。

CO や H₂ のように金属表面へ選択的に化学吸着するガスを使うことで、金属分散度(金属触媒の全金属原子のうち、触媒表面に露出している金属原子の割合)を算出できます。これにより、金属表面積金属粒子径も算出可能です。

そのほかに、O₂ パルス法による OSC(酸素貯蔵能)測定 N₂O パルス法を用いた Cu 担持触媒の金属分散度評価 など、さまざまな応用例が知られています。

昇温脱離測定 (TPD: Temperature-Programmed Desorption Measurement)

固体表面上の化学吸着特性を調べる方法として知られている手法です。測定結果は、通常、縦軸に脱離ガスの濃度横軸に温度をとったスペクトルとして示されます。試料温度を連続的に上昇させ、脱離したガスを検出することで、次のような情報が得られます。

  • 脱離ピークの数:吸着点の種類
  • 脱離温度:脱離の活性化エネルギー
  • 脱離量:吸着点の量
固体酸触媒の酸性質評価としてNH3-TPD、固体塩基触媒の塩基性評価としてCO2-TPDが広く用いられています。

昇温スペクトル測定

固体表面の反応特性を調べるための方法として知られ、縦軸を反応物の消費量または生成量、横軸を温度としてスペクトルで表されます。触媒反応の温度特性が連続的に測定でき、段階的な反応の場合、それぞれの反応を個別に観察することができます。

  • 昇温スペクトル測定の個別手法
    • 昇温還元測定 (TPR:Temperature Programmed Reduction): 金属酸化物などを水素流通下で、一定速度で昇温させ、還元スペクトルを取得することで、還元特性(還元温度や還元量を)を評価する手法です。セリアの酸素放出、NOxの還元評価にも利用可能です。
    • 昇温酸化測定 (TPO:Temperature Programmed Oxidation): 金属や貴金属触媒上のコークスなどを酸素流通下で、一定速度で昇温させ、酸化スペクトルを取得することで、酸化特性(酸化温度や酸化量を)を評価する手法です。カーボン材料の耐酸化特性評価にも利用可能です。
    • 昇温反応測定 (TPX:Temperature Programmed Reaction): 触媒反応において反応ガス流通下で、一定速度で昇温させ、反応開始温度や反応量や生成量を反応スペクトルから評価する手法です。反応機構の解明に有効です。
    • 昇温表面反応測定 (TPSR:Temperature Programmed Surface Reactions): 吸着種(反応物)を触媒表面にあらかじめ吸着させ、その後、反応ガス流通下で、一定速度で昇温させ、生成物の挙動を追跡することで、表面反応のステップや中間体の解明に有効です。

昇温還元測定 (TPR: Temperature Programmed Reduction)

昇温酸化測定 (TPO: Temperature Programmed Oxidation)

吸着破過測定

吸着ガスを試料に流通させ、試料下流側の検出器で吸着ガスの濃度を測定します。

  • 吸着の初期段階では、吸着ガスがすべて試料に吸着するため、下流側のガス濃度がほぼゼロになります。
  • その後、試料の吸着サイトが徐々に埋まり、吸着が飽和に近づくにつれて、下流のガス濃度が少しずつ上昇していきます。
  • そして吸着が完全に飽和すると、下流のガス濃度は上流と同じ濃度になります。
このように飽和に達するまでのガス濃度の変化を解析することで、吸着速度や吸着量を評価することができます。
  • 破過点(5%濃度): 吸着ガスの導入濃度に対し、試料下流側の吸着ガス濃度が5%濃度に達した点を破過点と定義します。この点は試料が飽和し始め、吸着能力が低下していることを示します。
  • 終末点(95%濃度): 吸着ガスの導入濃度に対し、試料下流側の吸着ガス濃度が95%濃度に達した点を終末点と定義します。この点は、試料がほぼ飽和に達成していることを示します。
また、吸着ガスが2成分以上ある場合には、それぞれのガスがどのように表面を奪い合うかという競争吸着の挙動を調べることも可能です。

ガス流通法によるBET比表面積評価

BET比表面積とは、固体の単位質量あたりの表面積です。固体触媒では、表面積が大きいほど反応物と触媒が接触できる有効表面が増えるため、触媒活性に強く影響します。

ガス流通法による測定では、マノメトリック法(定容量法)とは異なり、ヘリウムで希釈した窒素ガスの流通下で、試料を液体窒素温度まで冷却し、窒素ガスを試料表面に吸着させます。その後、試料を室温に戻して窒素が脱着する量を熱伝導度検出器(TCD)で測定します。得られたデータから、一般的には BET 1点法 を使って比表面積を計算します。

この方法は固体触媒の評価だけでなく、吸着材をはじめ、あらゆる粉体材料の表面特性を調べるうえで不可欠な測定手法です。

触媒分析装置 BELCAT II 製品仕様

測定原理ガス流通式(常圧)
検出器半拡散型4素子熱伝導度検出器 (TCD)
測定/ 前処理ポート1
導入可能ガスHe, Ar, N2, O2, H2, CO, CO2, NH3, N2O, NO 等
ガス接続ポート数8
ガス接続ポート:キャリアガス3
ガス接続ポート:Mix8 (耐食仕様 2)
ガス接続ポート:前処理/ パルス8 (耐食仕様 2)
マスフローコントローラ: キャリアガスF.S. 100 sccm
マスフローコントローラ:MixF.S. 30 sccm
マスフローコントローラ:前処理/ パルスF.S. 100 sccm
測定用電気炉測定温度:
~ 1.100 °C (電気炉)
-120 °C ~(低温電気炉:CATCRYO II)
昇温速度:
110 °C/min (50~500 °C)
80 °C/min (50~1000°C)
急速冷却時間:
30 分 (400→50 °C, ファン利用時)
10 分 (800→30 °C, CATCRYO II利用時:)
蒸気導入(オプション)H2O, CH3OH, C2H5OH, トルエン, ベンゼン 等
寸法、重量500 (W) x 750 (H) x 500 (D) mm, 80 kg
ユーティリティ:ガス測定ガス: 0.1 MPa (ゲージ圧)
圧縮空気: 0.45 to 0.55M Pa (ゲージ圧)
1/8” Swagelok接続
ユーティリティ:電源単相 AC110/220V
CE認証準拠
蒸気導入(オプション):温度範囲バブリングボトル容量:100cc(パイレックス製)/空気恒温槽:~ 150°C、バブラー:~ 100°C、凝縮器:3 ~ 100°C
CATCryo II(オプション):温度制御LN2 蒸気 + 電気炉
CATCryo II(オプション):温度範囲-120 ~ 1100°C
CATCryo II(オプション):LN2 タンク容量10 L
MIXガスユニット(オプション):ガスポート1 ~ 6 (1~3: CE準拠, 4~6: CE非準拠) 1/8-inch Swagelok 接続
MIXガスユニット(オプション):マスフローコントローラF.S.: 30sccm (0.6 ~ 30sccm(N2)校正) 耐食性有

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